2026年、原油由来の基礎原料「ナフサ」の価格高騰と、それに伴う資材の供給不安が、神奈川県内の建設業・製造業の現場に重くのしかかっています。塩ビ管や樹脂資材が「値上がりしているうえに、入荷の見通しも立たない」——そんな状況に、頭を抱えていらっしゃる経営者の方も少なくないはずです。
はじめに、ひとつだけ率直にお伝えさせてください。国内の流通そのものが滞っている今、私たちリスクマネジメントを専門とする立場でも、「こうすれば資材が確実に手に入ります」と言い切ることはできません。実態に合わないアドバイスは、かえって現場の負担になってしまうと思うからです。だからこそ、いま本当に大切なことを、一緒に考えさせていただければと思います。
現場で起きている本当に難しい問題は、資材不足そのものよりも、その先にある資金繰りかもしれません。モノが入らず工期が遅れ、引き渡しがずれ込み、予定していた入金が後ろにずれていく——。手元の現金が一時的に細くなる、この連鎖こそ、多くの経営者の方が静かに気を揉んでいらっしゃる点ではないでしょうか。
資材が動かないときに大切なのは、不確実な調達先を慌てて探し回ることよりも、まず会社と従業員を守るための「手元資金」を、落ち着いて確保しておくことです。神奈川県では、こうした原材料高騰・供給不安に直面する事業者のための支援制度「原油・原材料高騰等対策特別融資」(令和8年度 神奈川県中小企業制度融資)を実施しています。県央エリアの事業者さまにも関わりの深い制度ですので、自社の備えの一つとしてご活用いただけるよう、概要をご紹介します。
どんな制度?
原油・原材料高騰等の影響で、売上高または売上総利益額(粗利益)が減少した中小企業者等が利用できる融資制度です。米国の関税措置や中東情勢の影響を受ける場合も、対象に含まれます。建設業・製造業・運輸業など、幅広い業種が利用できます。
主なポイント(2026年4月時点)
| 融資限度額 | 8,000万円 |
|---|---|
| 資金使途・期間 | 運転資金は10年以内、設備資金は15年以内(据置期間1年以内) |
| 融資利率(固定) | 2年以内 年1.5%以内/2年超5年以内 年1.8%以内/5年超 年2.2%以内 |
| 信用保証料率 | 県が2分の1を補助し、補助後 0.225〜0.95% |
| 対象業種の例 | 建設業、卸売業、小売業、製造業、運輸業 など幅広い業種 |
ご利用の目安
直近の売上高または粗利益が、前年同期比で一定割合以上減少していることなどが要件です。「自社が当てはまるだろうか」と迷われる場合も、まずは相談窓口に問い合わせてみるところからで大丈夫です。詳しい条件は、事業の状況によって変わってきます。
お問い合わせ・お申し込み
制度の詳細・最新情報は、神奈川県の公式ページをご確認ください。手続きの進め方が分かりにくいときは、下記の金融相談窓口に電話で尋ねるのが確実です。
▼ 神奈川県 中小企業制度融資(原油・原材料高騰等対策特別融資)
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/m6c/cnt/f5782/ご相談窓口:神奈川県産業労働局金融課(金融相談窓口)
☎ 045-210-5695(平日9〜17時)
お申し込みは、取扱金融機関(お取引のある銀行・信用金庫・信用組合等)の窓口へ。
※本記事は2026年4月時点の公表情報をもとにした概要です。要件・期間・利率等は変更される場合があるため、最新の正確な情報は必ず神奈川県の公式ページ・金融相談窓口でご確認ください。

