- 大和市では、2019〜2024年の6年間で4,306件の交通事故が起きました(負傷5,072人・死者14人)。事故の数は少しずつ減っていますが、今も毎年たくさん起きています。
- 歩行者が巻き込まれた事故は794件で、全体の約18%です。でも、亡くなった14人のうち7人(およそ半分)がこのタイプ。しかも、その約6割(449件)が交差点で起きています。
- 歩行者の事故は、朝8時台(登校の時間)に多く、一番多いのは夕方17〜19時(216件)の、暗くなり始める帰宅時間です。自転車が関わる事故も、全体の約3割(約1,230件)あります。
- 一番確実な備えは、危ない場所と時間を「前もって知って、行動を変える」ことです。通学路や生活道路を歩いて確かめること、運転する人がスピードを落として一度止まることが、事故を減らす近道です。もしもの時への備え(保険など)も、家庭の選択肢の一つです。
大和市の交通安全——データで見る事故の傾向と、今日からできる備え
大和市で暮らしていると、通勤・通学、買い物、送り迎えと、毎日いろいろな道を通ります。「事故が心配。でも、市内のどこで、どんな事故が多いのかは、よく分からない」——そう感じている方は多いのではないでしょうか。
そこでこのコラムでは、なんとなくの不安ではなく、実際のデータから大和市全体の事故の傾向を見ていきます。警察庁が公開しているデータ(2019〜2024年)をキールが数えたところ、この6年間で4,306件の交通事故が起きていました。事故の数は2019年の844件から2024年の619件へと減ってきていますが、交通安全は、街みんなで考えたいテーマです。
このコラムは、不安を煽るためのものではありません。どこに気をつければいいかをデータで具体的に知って、今日からの行動につなげてもらうためのものです。知ることが、安心への第一歩です。
データで見る、大和市の交通事故の傾向
大和市は、小田急江ノ島線や相鉄線の沿線に住宅地が広がり、中央林間・南林間・大和駅の周辺などに家が多く集まっています。こうした場所では、生活道路や通学路が、車の抜け道や大きな道路と重なりがちです。データから、特に気をつけたい点をまとめます。
大和市の事故4,306件のうち、人と車の事故は794件。全体の約18%です。ところが、亡くなった14人のうち7人がこのタイプで、およそ半分を占めます。歩行者の事故は、件数の割に重い結果になりやすいのです。だからこそ、歩行者——特に子どもやお年寄り——の安全が、一番大切なテーマになります。
歩行者の事故794件のうち、449件(約57%)が交差点で起きています。横断中や、出会い頭(交差点で急に出くわす形)が中心です。歩行者は「青信号でも、渡る前に左右と曲がってくる車を必ず確認」。運転する人は「交差点では特にスピードを落とし、曲がるときは渡る人を最優先」。交差点を、お互いが一番気をつける場所にしましょう。
時間帯で見ると、朝8時台(64件)の登校時間に多く、一番多いのは夕方17〜19時(216件)の帰宅時間です。暗くなり始めると、車から歩行者が見えにくくなります。帰り道は、明るい服や反射材を身につけ、車は早めにライトをつけましょう。
大和市の事故のうち、自転車(電動アシスト自転車も含む)が関わったものは約1,230件。全体の約3割です。歩くときだけでなく、自転車に乗るときの安全も大切です。特に子どもやお年寄りは、車から見えにくいことがあります。ヘルメットをかぶること、交差点で一度止まることを習慣にしましょう。
こうした傾向は、場所と時間を前もって知っておけば、行動を変えて避けられるものが多いです。市内には、事故が何回も起きている場所もあります。くわしい位置は、あとで紹介する「交通事故データマップ」で誰でも確認できます。
出典:警察庁「交通事故統計情報のオープンデータ」(2019〜2024年)を、キールが大和市の事故を1件ずつ数えて集計。割合は、怪我人が出た事故(全4,306件)または歩行者の事故(794件)に対する割合です。
大和市のどのエリアで多い?——駅エリア別に見る歩行者事故
同じ大和市でも、地域によって事故の起き方は違います。市内を駅エリアごとに分けて、歩行者の事故(6年間で794件)を多い順に並べたのが、下のグラフです。
ここで大切なのは、「件数が多い=危ない街」ではないということです。事故の数は、その地域の人の多さや車の多さも映します。駅前のにぎやかな場所ほど、人と車が行き交うので、数が増えるのは自然なことです。この数字は、街を不安に思うためではなく、「自分の住むあたりは、どのくらいの数なのか」を知り、身近な道に目を向けるきっかけにしてください。
次に、大和市が公式に「事故が多い場所」として選んでいる地点を、もっと具体的に見てみましょう。
大和市が指定する「交通事故多発箇所」——具体的な地点で見る
ここからは、2つの公式データを重ねます。①大和市が選んだ「事故が多い場所」(1年で4件以上の事故が起きた場所を、市が住所つきで公表)と、②警察庁のデータ(2019〜2024年)を、キールが各場所の半径約70mで数えた件数と特徴です。市全体の事故をもとにした、身近な道で気をつけたい場所です。
注意したいこと:大きな道路(国道246号)です。トンネルの前後など車線が合流する場所では、車間距離をとり、急な車線変更をしないようにしましょう。
地図で位置を確認注意したいこと:交差点で急に出くわす事故が多いとみられます。入るときはスピードを落とし、一度止まって左右を確認しましょう。
地図で位置を確認注意したいこと:夜は相手を見落としやすくなります。早めにライトをつけ、スピードを落とし、交差点ではしっかり確認しましょう。
地図で位置を確認注意したいこと:急に出くわす事故が多いとみられます。見通しの悪い場所ではスピードを落とし、交差点では必ず一度止まりましょう。
地図で位置を確認注意したいこと:交差点に入るときは十分にスピードを落とし、一度止まって左右を確認しましょう。急いでいるときほど「大丈夫だろう」の運転をやめましょう。
地図で位置を確認市の指定と6年間の記録に共通するのは、車どうしの事故(特に交差点の出会い頭)が中心だという点です。お住まいの地域で、ほかにどの地点に事故が記録されているかは、後述の「交通事故データマップ」でどなたでもピンポイントに確認できます。
本コンテンツは 大和市オープンデータ「交通事故多発箇所」(クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際/CC BY 4.0)を利用しています。場所・選ばれた年・件数は、このデータに基づきます。あわせて、警察庁「交通事故統計情報のオープンデータ」(2019〜2024年)を、キールが各場所の半径約70mで数えました(件数は、怪我人が出た事故)。市データの緯度経度は日本測地系のため、世界測地系へ変換しています。
事故が起きる前に。今日からできる備え
キールが大事にしているのは、事故が起きてからの対応ではなく、事故を起こさない・遭わないための備えです。家庭や地域で、今日から始められることを紹介します。
1. 通学路や生活道路を「歩いて」確認する
休みの日などに、いつも使う生活道路や通学路を歩いてみましょう。「ここは車が多いね」「この角は見えにくいね」と、危ない場所を知っておくことが、一番の予防になります。お子さんと歩けば、子ども自身も危なさが分かり、行動が変わります。
2. 運転するとき、住宅地では「スピードを落とす・一度止まる」
車を運転する一人ひとりの心がけが、歩行者や自転車を守ります。朝夕や、暗くなり始める時間は特に、住宅地や生活道路でスピードを落とし、見通しの悪い交差点では必ず一度止まりましょう。「自分の街の道を走っている」という気持ちが、地域の安全をつくります。
3. 見守りと情報共有を地域で続ける
登下校の見守りや、ご近所での「あの道は朝が混むよ」という声かけも、立派な事故予防です。一人で抱え込まず、地域でお互いに気を配り合うことが、安心につながります。
そして、これだけ気をつけても残ってしまう「もしも」に備える手段として、保険などの備えも、家庭の選択肢の一つです。あくまで主役は予防で、保険はそれを補うもの、という位置づけです。
出発前の確認に。「交通事故データマップ」の活用
「身近な道の、どこで事故が多いのかを知りたい」——それを誰でも手軽に確かめられるよう、キールは交通事故データマップを無料・登録なしで公開しています。このコラムで使った警察庁のデータ(2019〜2024年)をもとに、事故が起きた場所を地図に表示します。
自宅の住所を入れる、今いる場所を読み取る、または地図を直接タップして、中心を決められます。そこから、範囲(半径)や、時間帯・曜日・事故のタイプ(歩行者の事故など)で絞り込めます。「平日の朝の、歩行者の事故」といった見方で、自宅や学校・職場の近くで事故が何回も起きている場所を確認できます。実際に歩いて下見するときと、一緒に使ってください。
表示されるのは過去のデータをもとにした目安で、その場所のこれからの安全を約束するものではありません。実際に通るときは、現地のルールと、そのときの状況を一番に優先してください。
【無料・登録不要】周辺の事故多発エリアを地図で確認できる「交通事故データマップ」はこちら 住所・現在地・地図タップで中心を指定 / 警察庁オープンデータ(2019〜2024年)これは保険の勧誘ですか?
いいえ。このコラムは、交通事故を防ぐための情報です。もしもの時の備え(保険など)にも触れていますが、特定の商品をすすめたり、加入をうながしたりするものではありません。
記事の数字は、どのデータに基づいていますか?
警察庁「交通事故統計情報のオープンデータ」(2019〜2024年)を、キールが大和市の分について数えたものです。件数は、怪我人が出た事故の6年間の合計です。同じデータは交通事故データマップでも使っています。
子どもと一緒に確認した方がよいですか?
はい。マップで傾向を把握したうえで、実際に親子で通学路を歩いて、危ない場所を確かめるのが効果的です。子ども自身が「ここは気をつける場所」と分かることが、確かな予防になります。

