法人向け
海外出張・駐在のリスクマネジメント
従業員の海外出張・駐在は、企業活動の一部です。だからこそ、社員の安全を守る「安全配慮義務」を、形だけで終わらせない。事前の備えと、いざという時の体制を、ISO31000の考え方で整えます。
なぜ今、海外渡航リスクの管理が必要なのか
海外出張・駐在には、国内では想定しにくいリスクが伴います。慣れない土地での事故やケガ、感染症、医療水準・医療費の違い、治安の問題、テロや自然災害、そして移動中・滞在中のトラブル。これらは「個人の不注意」では片づけられません。業務として渡航させる以上、企業には従業員の安全を確保する責任があります。
問題は、多くの企業で備えが「保険に入っているから大丈夫」で止まっていることです。本当に必要なのは、事故を未然に防ぐ仕組みと、起きてしまった時に素早く動ける体制、その両方です。
「安全配慮義務」とは何か
安全配慮義務とは、企業が従業員に対して負う、生命・身体の安全を確保するよう配慮すべき義務のことです。これは国内勤務に限らず、海外出張・海外赴任にも及びます。むしろ海外では、医療・治安・情報の格差が大きいぶん、企業に求められる配慮の水準は高くなると考えられています。
十分な情報提供や事前教育、緊急時の連絡・支援体制を欠いたまま従業員に渡航させ、結果として被害が生じた場合、企業が責任を問われ、損害賠償や信用の毀損につながるおそれがあります。「会社として、できる備えを尽くしていたか」が問われるのです。
3つのフェーズで備える
渡航先の治安・医療・感染症情報の収集と共有。従業員への安全教育。出張・赴任に関する社内規程の整備。補償内容の確認。
時差を考慮した緊急連絡体制。定期的な安否確認の手段。現地の最新情報(外務省「たびレジ」等)の継続的な把握。
事故・病気・テロ・災害時の対応プロトコル。第一報を入れる窓口の明確化。医療搬送・救援の手配ルートの事前確認。
ISO31000で考える「多層防御」
リスクへの対応は、大きく4つに整理できます(ISO31000の考え方)。海外渡航リスクは、このうち「低減」と「移転」を組み合わせる多層防御が基本になります。
危険地域への渡航を控える等、リスクそのものを避ける。
教育・規程・連絡体制で、起こる確率と被害を小さくする。
リスクの移転(保険など)で、万一の経済的損失に備える。
影響の小さいリスクは、許容範囲として自社で受け止める。
体制の整備(低減)だけでも、補償(移転)だけでも、片手落ちになりがちです。両輪で初めて、実効性のある備えになります。
📚 法人向け 海外渡航リスクのコラム
コラムは近日公開予定
企業の海外渡航リスク管理に関する専門コラムを、順次公開していきます。公開後、こちらに最新記事を表示します。
海外渡航リスクの「体制づくり」を、専門家と。
出張・駐在の規程整備、緊急時の連絡・支援体制、そしてリスクの移転(保険など)を含めた多層防御の設計まで。従業員の海外渡航が多い企業さまのリスクマネジメントを、ISO31000基準で伴走支援します。
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